マンションの売却には複雑かつ長期的な手続きが多く、イメージをつかみにくい方も多いかもしれません。
中でも、売却代金を得られるタイミングについては、通常の商品の売買とは大きく異なるために、想定しにくいところです。
そこで今回は、マンションの売却におけるお金の流れについて、注意すべき点とともにご紹介します。
□お金の流れが発生するタイミング
＊売買契約時の手付金
マンションの売買契約成立時に、売主が初めて受け取るお金が「手付金」です。
契約が成立した証拠としての意味合いも持つ手付金は、売主と買主の双方が合意することで金額が設定されます。
仮に手付金が少額であった場合は、買主から契約を解除される恐れもあるため、一定程度の額を設定しておくことが重要です。
また、物件の買主は住宅ローンを利用するために金融機関から審査を受けますが、ローンの審査に落ちてしまうと、買主は特約により無条件で売買契約を解除できます。
売主にとっては、既に受け取った手付金を返還する手間が発生してしまいます。
そのため、売買契約の前には買主の情報をきちんと把握し、ローンの審査に通るかどうかを判断しましょう。
＊引き渡し時の代金
売主はマンションの代金における約1割を手付金として受け取った後に、引き渡し時に残りの約9割を受け取ります。
実際の手続きの際には、売主が領収書やマンションの情報に係る書類を用意しておきます。
既に受け取っている手付金は、売買契約が解除される際に残しておく必要があるため、引き渡し時に全ての代金を受け取るまでは費消しないようにしましょう。
□マンション売却に関わるお金の注意点
・売却益には税金が発生する
マンション売却の代金を受け取り、結果的に売主に発生した利益には、税金が課せられます。
売却した年度の確定申告を行い、売却益分の税金を支払うようにしましょう。
・代金の受け取りには時間を要する
引き渡し時の代金の受け取りは、時間のかかる可能性があります。
物件の引き渡しの段階では売主と買主双方の立会いが必要であり、日程を合わせる手間がかかるためです。
また、買主が進めるローンの審査の進捗によって、引き渡し日がずれ込むケースもあります。
□まとめ
今回は、マンション売却におけるお金の流れについてご紹介しました。
マンションの引き渡し時に全ての代金が支払われるのではなく、手付金支払いの段階が発生することを意識しておきましょう。
また、引き渡し前の買主とのやり取りや、売却後の税金に関する手続きについても注意を払うことが重要です。
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