日銀が政策金利を1.25%へ引き上げました
2026年9月18日、日銀は金融政策決定会合で、政策金利を0.25%引き上げて1.25%程度とすることを決定しました。賛成7・反対2の賛成多数での決定です。
1.25%という水準は、1995年4月以来、約31年ぶりの高さです。6月会合(0.75%→1.00%)に続く3か月ぶりの追加利上げで、これまでおおむね半年に1回だった利上げのペースが加速したことになります。背景にあるのは、原油高と円安による物価の上振れリスクです。
住宅ローンを検討されている方にとっては、「また金利が上がった」と身構えるニュースかもしれません。ですが、今回の利上げには、少し意外な後日談があります。そして中古マンション市場そのものにも、見逃せない変化が出てきました。
この記事では、板橋区・練馬区でマイホームを探している方に向けて、「利上げで何が起きたのか」「住宅ローンはどうなるのか」「市場にどんな変化が出ているのか」を、地元で17年仲介を続けてきた立場から、落ち着いて整理します。
利上げされたのに、円はむしろ下落しました
まず、いちばん意外だった点からお話しします。
一般に「利上げをすると、その国の通貨は買われて高くなる」と言われます。ところが今回は逆でした。利上げが決まった9月18日、円はむしろ下落し、夜には一時1ドル158円台まで円安が進んだのです。会合前は156円台前半でした。
理由は、利上げそのものが事前にほぼ織り込まれていたことに加えて、9人の政策委員のうち2人が利上げに反対したことにあります。「反対が2票も出たのなら、次の利上げをすぐには急がないのでは」——市場の一部はそう受け止めました。
一方で、同日午後の記者会見で植田総裁は、今後の利上げペースについて「3か月に1回とか、特定のものを念頭に置いているわけではない」と述べつつ、「ゆっくりやればいいということでもない」「局面が変化した」とも語りました。つまり、次の利上げを急ぐとも急がないとも約束しない、含みを持たせた内容です。
これが何を意味するか。利上げは決まったけれど、この先の利上げがどれくらいのペースで続くかは、まだ決まっていないということです。「これから毎回のように急ピッチで上がる」と決めつける必要はない、というのが現時点の実態です。住宅ローンを考えるうえでは、ここが大事なポイントになります。
住宅ローンの変動金利は、これからどう動くのか
変動金利がどう動くかを、順番に整理します。
まず、すでに起きたことがあります。6月の利上げ(0.75%→1.00%)を受けて、三菱UFJ銀行と三井住友銀行は8月31日に、9月適用分の変動金利を0.25%引き上げました。これは6月利上げ分が反映されたものです。
そして今回、9月18日の利上げ(1.00%→1.25%)が加わりました。この分は、さらに時間差をおいて、次の基準金利の改定で変動金利に反映されていきます。つまり変動金利は、「6月利上げ分(9月に反映)」に続いて「9月利上げ分(この先に反映)」と、段階的に上がっていく流れです。この仕組みについては、10月の基準金利改定についての記事でも詳しく解説しています。
ただし、前の章でお話しした通り、今回は「反対2票」に加えて、総裁会見も利上げペースを特定しない内容でした。次の利上げが早いペースで続くと決まったわけではなく、変動金利の上昇も当面は緩やかにとどまる可能性があります。この間の利上げがなぜ前倒しで進んできたのかは、利上げ前倒しの経緯を書いた記事にまとめています。
いずれにせよ、一度に大きく跳ね上がるものではありません。1回の利上げは0.25%が基本で、変動金利への反映も段階的です。急坂ではなく、緩やかな上り坂と考えていただくのが実態に近いです。
その物件、仲介手数料が変わるかもしれません
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💬 LINEで手数料を確認する市場に出てきた変化——強気の売出価格が通らなくなってきた
ここからは、金利とは別の、中古マンション市場そのものの変化についてお話しします。これが今、買う方にとって見逃せないポイントです。
東京都心3区(千代田・中央・港)では、「売り手が付けた売出価格」と「実際に成約した価格」の差が、急速に縮まっています。この差は、大きく開いた状態を口の開いたワニにたとえて「ワニの口」と呼ばれます。
2026年8月のデータでは、都心3区の売出価格と成約価格の差は約4,802万円まで縮小しました。6月は約7,212万円、7月は約7,113万円でしたから、わずか1か月で2,000万円以上も縮まった計算です。売り手が強気で高い価格を出しても、その価格では売れず、成約する価格との差が詰まってきた——つまり、強気の売出価格が通らなくなってきたということです。
これは都心の高額帯の話ですが、市場全体の空気の変化を象徴しています。
在庫が増え、買い手に交渉の余地が生まれつつある
もう一つ、数字で確かめておきたい変化があります。在庫と成約件数の動きです。
首都圏の中古マンションは、成約㎡単価が4か月連続で前年を下回り、在庫件数は6か月連続で増加しています。成約件数も前年割れが続いています。売れるスピードが鈍り、売り物が積み上がってきているということです。
そしてこの在庫増は、都心3区だけの話ではありません。城東・城南・城西・城北——つまり23区全体に広がりつつあります。板橋区・練馬区が含まれる城北エリアでも、在庫の増加が指摘されています。
在庫が増え、売れ行きが鈍るということは、売り手が価格で無理を通しにくくなるということです。裏を返せば、買い手にとっては、これまでより落ち着いて選べて、価格交渉の余地も生まれつつある局面だといえます。数年続いた「売り手が強い市場」から、少しずつ潮目が変わってきています。
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ここまでを、板橋・練馬でマイホームを探す方の視点でまとめます。
金利の面では、利上げは決まったものの、その先のペースは総裁会見でも特定されず、「これから急ピッチで上がり続ける」と決まったわけではありません。変動金利は段階的に上がりますが、そのペースが急激になるとは限りません。「利上げされたから今すぐ動かないと」と焦る必要のある局面ではありません。
市場の面では、在庫が増えて売れ行きが鈍り、強気の売出価格が通りにくくなってきました。買い手にとっては、落ち着いて物件を選び、価格交渉もしやすくなりつつある局面です。
この二つを合わせると、いま板橋・練馬で中古を探す方にとっては、慌てずにじっくり良い物件を選べる、むしろ落ち着いた時期が来ていると言えます。金利ニュースの見出しに追い立てられて高値をつかむより、市場の変化を味方につけて、納得のいく一戸を選ぶ。それができる環境です。
なお、新築マンションは平均1億円という水準が続いており、中古の相対的な割安感はむしろ強まっています。この点は新築価格と中古の割安感についての記事もあわせてご覧ください。
結エステートがお手伝いできること
最後に、私たちがどうお役に立てるかをお伝えします。
市場の潮目が変わりつつある局面では、「どの物件が価格に見合う価値を持っているか」「この売出価格は交渉の余地があるか」といった見極めが、これまで以上に効いてきます。地元の相場観と成約事例を知っているかどうかで、選べる物件も、買える価格も変わってきます。
結エステートは、板橋・練馬エリアで17年、この地域だけを見続けてきました。エリアごとの相場観、どの物件が値ごろか、どこまで交渉できそうか——地元の目線でお手伝いできます。
さらに、結エステートでは仲介手数料を最大無料・最低半額とさせていただいています。たとえば4,000万円の物件なら、通常約138万円かかる仲介手数料が、無料または約69万円に。金利がわずかに上がる局面でも、初期費用をこれだけ抑えられれば、その負担は十分に吸収できます。「金利が上がるなら、その分だけ賢く買いたい」——そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
よくあるご質問
Q. 利上げされたのに、なぜ円安(円の下落)になったのですか?
A. 利上げ自体が事前にほぼ織り込まれていたことに加え、9人の政策委員のうち2人が利上げに反対したためです。「反対が2票出たなら次の利上げをすぐには急がないのでは」と市場の一部が受け止め、円が売られました。もっとも、総裁会見では今後のペースを特定しない発言もあり、追加利上げの可能性そのものが消えたわけではありません。
Q. 変動金利はいつ、いくら上がりますか?
A. 今回の9月利上げ(1.00%→1.25%)は、この先の基準金利改定で段階的に反映されます。反映の時期は銀行や契約内容によって異なります。1回の利上げは0.25%が基本で、変動金利への反映も一度に大きくは動きません。借入先の契約条件をご確認ください。
Q. 「ワニの口が縮まった」とは、買う側にとって良いことですか?
A. 売り手が付ける売出価格と実際の成約価格の差が縮まっているということは、強気の高い価格が通りにくくなっているということです。買い手にとっては、価格交渉の余地が生まれやすく、落ち着いて選べる局面といえます。
Q. 板橋・練馬の中古マンションは、今が買い時ですか?
A. 「利上げされたから今すぐ」とは考えていません。ただ、利上げのペースは今後の情勢次第で急ピッチとは限らず、市場では在庫が増えて買い手に有利な変化が出てきています。焦らず、無理のない資金計画で、じっくり良い物件を選ぶには良い時期といえます。
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